「木版画家をやっていてよかったなぁ」という喜びが溢れてくる、そんな心満ち足りた一日でした。　摺師の沼さんから送られてきた初恋五十六番「また会えるかなぁ」　包みを開くまでは期待と不安が半々でしたが、開けるとそこには思い描いていた少女の姿がありました。

こちらを見つめる瞳も情感あふれ、タイトルと構図から、絵の背後にある≪ひと夏の物語≫を十分に感じさせる力があると思いました。　唇からは「また会えるかなぁ」のつぶやきが今にも飛び出してきそうに思えます。

シリーズ初恋の中でも、こちらに語り掛けてくるように思える絵は、やはりそれだけ力があり、成功していると言えます。≪抒情とドラマ≫の作家でありたいと願う私にとって、また一つ好きな作品ができました。

技術的なことを言わせていただけば、同じ黒でも、髪の毛の黒と黒猫の黒が微妙に摺り分けられています。髪の黒は強い圧力でよく摺り込まれており、黒猫の黒はわずかに力を抜いて摺られています。同じ絵の具を載せても、馬連の圧により、摺り色、質感の違いが出るのが木版画の面白さであり難しさでもあるのです。

そのような摺りのお願いができるのも、またその要求に応えられるのも、摺師が沼辺さんだからこそで、私自身は勿論のこと、他のプロの摺師でも出来ないでしょうね。だいたい、こちらの注文する違いを理解することもできないかもしれませんね。


話は変わって、村議選。定数１２名に１６名が立候補しています。朝、８時半に支援者に動員がかかり、９時過ぎに神社境内で「出陣式」　頑張ろう！のシュプレヒコールで遊説に出る候補者の選挙カーを送り出しました。　清内路からの候補者はトップ当選を狙っています。　前回の選挙では、候補者は違いますが二位当選でした。


さて明日はと。まずは、渡辺版画店に送る作品準備の続きだな。　あとは、散歩、風呂も行きたいなぁ。

さて余談。「また会えるかなぁ」の下絵はずいぶん前に描いたものを手直しして使いました。モデルは塾の教え子。その子の姉も教え子で初恋二十四番「雪ふり初めぬ」のモデルです。　どちらも、成功した情緒あふれる好きな作品。　まあ、いわゆる「美人姉妹」かな。

もう一つ余談を。アトピー。当時、このモデル姉妹もうちの子も、アトピーで苦しんでいたことをふと思い出しました。最近はあまりアトピーが話題にならない？？

さらに蛇足を。　話は戻って村議選。私の兄にも「どうだ、出てみないか」と、お声がかかりました。　もし出ていたら、今頃は私ものんびりとブログを書いたりはできなかったかな？　更には、お金の心配もあったでしょうね。選挙カーのレンタル、運動員の日当など、ずいぶんお金がかかりそうなので。

選挙のポスター、ずらっと並んだのを端から見ていたら、公約に≪村長を罷免する≫と書いてあるものが。このずいぶんと過激な公約を載せていたのは、つい最近の飯田市長選にも出た人でした。

OBから、お米３０キロ届きました。