銅版画家の乗兼さんから電話が。　来週の13日から40日間の会期で始まる「画業50周年」の個展が無観客になったと。　無観客と言っても、一般の人は入れないという意味で、アメリカンクラブの会員は見ることが出来ます。残念だけど、中止になるよりはいいですよね。　彼もこの個展には期するものがあると思います。　いっぱい売れてほしいなぁ。

今制作中の「父子抒情　一番」（前6版）は今さっき彫りを終えました。　後は摺師への指定書を書くだけです。　思えば母との思い出から、作品「母のアルバムより」全4点を昔作りました。父との思い出であるこの「父子抒情」も出来れば同じ4点は作りたいな。


これも昨晩の話。「父子抒情」の転写された版木を見せながら、兄に「この出窓、見て何か思い出さない？」と話しかけました。　図柄は知利別時代の社宅の夜の雪景色を描いたもの。煙突や軒からぶら下がった大きなつらら、そして明かりの灯った出窓・・・

「思い出すよ～、あれはほんと大事件だった」と兄

私が４，５歳の頃の話。　ストーブに経木（包装用の薄い木片）を押し付け、熱で火が付いたそれを、何を思ったか出窓の障子の前で振りかざして遊んでいたら、火が燃え移って・・・

気付いた兄が飛んで来て、箒でばさばさ叩いて消し止めたのでした。兄が気付くのが、もう一分か二分遅かったら・・・・今思い出してもぞっとします。


先月23日にドイツに向けて送り出した版画、そろそろ着いた頃だろうと、EMSの追跡をネットでしてみたら、まだドイツの税関にも着いていない。　前回の時は5日ほどで着いたことを思えば、やはり倍上の時間がかかっていますね。

上田展のスタッフからメール。企画していた展覧会は流れたようです。残念だけど、これも今の状況では仕方なし。