天気予報の朝方の気温にマイナスの表示が付くようになりました。いよいよ冬の到来です。
今日の版画の仕事はやたらと頭を使う日でした。どう表現したいのか?そのためにはどんな版がいるのか? それをほかの版とどう組み合わせればいいのか?
完成し額に入ってしまえば、仕上がるまでに費やした時間も、そこに至るまでに乗り越えなければならなかった問題もみな見えなくなり、ただ作品がすまし顔でいるだけです。
十代のころは漠然と二十歳になるのを恐れていました。 二十代の終わりには三十歳になるともう青春も終わりだと思いました。でも、実際はそれまでと変わらぬ自分がそれまでと変わらぬ生き方をして居たのです。
四十代、五十代もそんな風に過ぎ、六十代も最後の年になる今も、心は十代の昔とそれほど変わってはいません。経験から少しは学び角が取れて優しくはなったけど。
周りの60代、70代、さらには80代の人たちにも、心の中の変わらぬ青春を見ます。人はかくも長き青春を生きなければならないのですね。