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岡本流生清内路通信

いろいろな技法

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いろいろな技法

会場で自作「朝霧」を眺めていて、思い出したことがあります。この作品の最前列の木々の幹のざらざらした表現のこと。 これは彫り上げた幹の版にセメダインを塗り、火で焼いて、泡立ちながら焦げて固まったブツブツをそのまま版として摺り取ったものです。

吉田スタジオで学び始めてまだ間もないころ、遠志先生から教わった新技法のひとつです。 今日、懐かしくて、その当時のノートを探し出して読み返しました。

滲み止めに塗るどうさの配合や雲英の撒き方に交じり、いくつもの新技法が記録されています。ちょっと一部を紹介します。

1.油性インクの上に水性の絵の具で刷る方法。

2.絹地に刷る方法

3.トクサを用いて柔かいぼかしを作る方法

4.もやった感じに刷る方法

5.石垣の質感を作る方法

6.粉雪が舞う表現を作る方法

7.波のしぶきを作る方法

8.砂の感じを作る方法。これは鮫皮または粗いサンドペーパーを版木の上に乗せ上からトンカチで叩きます。

9.和紙に布のような縦横の筋を入れる方法

10.彫らずに作る雨の表現・・・などなど。

これらの中に「木の肌」を作る方法もあったのです。 うーーーん、懐かしい。当時のスタジオに戻ったような気もしてきました。

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