昼過ぎから雨。寒い一日でした。　温泉療護園に作品をお届けしに行ってきました。広い施設の中、これまでに買い集めてきたという作品が並んで掛けられていました。　皿に盛った果物、栗、山の風景と言ったどれも当たり障りのない作品。　その中で「若草の丘」は異質ですが、観る者に訴えかける力があり、入居者さんへの刺激にもなりそうで、良いと思います。

応接室に園長さんやスタッフの皆さんが集まって、ひと時の≪作品鑑賞会≫　皆さん、好意的なご意見でほっとしました。　帰りには温泉でゆっくり体を温めました。

正直、今回の売り上げは有難い！　沼さん、須田さんに摺りをお願いしている作品の摺り賃も出るし、韓国での費用にもなります。飛行機代や宿泊費は向こうが持ってくれますが、お土産代とか自分の買い物代もいるので。


銅版画家の乗兼さんからTEL。「アメリカンクラブでの個展が決まった」と。来年の秋のようです。二・三か月ほど前に「画業５０年の個展をやりたいんだけど、どうせやるならアメリカンクラブでやりたい」　「岡本さんは何回か個展をしているので紹介してくれないか」と電話で相談されました。向こうの担当の方（ひみさんの母上）に紹介の電話を入れ、お願いしておいたのでした。決まって良かった！


さて、プロとアマ。　これまでプロだとかアマだとかは、自分に対しても他の人に対してでも、気にしたことも考えたこともないのです。それよりも、「良い作品を作る人かそうでないか」をいつも大切にしたいと思っています。それに、プロとアマの境目なんて、いいかげんだし。


雪景色、毎日楽しく彫っています。　雪をどうやって表現するか？　段取りが見えてきました。　油性の二版三度刷りか、または胡粉のタンポ摺り二版か、どちらかですね。　どっちにせよ彫るべき版は同じ。　おそらく千以上の雪を彫り残す気の遠くなる仕事に。

まあ、これは冬の間の≪失業対策事業≫のようなもの、時間はたっぷりあるのだから。　でも「青い山脈」の下絵は仕上げたい。力業で、頭の中のイメージを引きずり出す、≪気力の勝負≫になるでしょう。

来週は美麻へ。電車とバスで。その部分は楽しい旅になりそうですが、遊学舎では、いくつか難しい話も出てくることでしょう。