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岡本流生清内路通信

海外か国内か

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海外か国内か

今日もいろいろ忙しい一日でした。 新作の仕上げ彫りはまた明日以降続けることに。 吉田版画の展示場の件も進展がありました。 間に入ってくださった方のご尽力で来月早々に相手側の担当常務とお会いできることになりました。

世界に誇る日本の伝統文化の一つ、木版画。その頂点にある作品群を見ていただければ、その作品が持つ力が交渉を後押ししてくれると信じて話をしに行ってまいります。

私の新作「若草の丘」の刷りも最終段階に。 摺師の沼辺さんとの電話でのやり取りも詰めの段階に入りました。 その電話で、先日見たNHKの日曜美術館「小原古邨」の中の気になる場面について話を聞きました。

その気になる場面とは、新たに発見された古邨の版画と沼さんが番組の中で摺りを再現したものとに明らかな摺り色の違いがある事でした。 沼さんなら見本とほとんど見分けがつかないほどの摺りができるのに。

聞くと、その「みみずく」の版画には、肉筆の原画と初刷りが残っていて、今回発見されたのは復刻のあと摺りなのだと。ディレクターとの打ち合わせでは≪初刷り≫を見本として再現することになっていたのが番組では復刻版のほうと比べられていたのだということでした。

それで色の違いは納得できたのですが、事情を知らない視聴者の中には「なんだ見本と違うじゃないか」 「あまり腕のいい摺師じゃないな」なんて思う人もいるかも知れません。 もしそうなら他人事ですが悔しくなります。

海外のオークション会社から「作品を送れ」とメールが入りました。 送るのはいいのですが・・・木版画のオークションでは現存作家で最低落札価格(作家側がつける)が500ドルを超すような作品はなかなか落札されません。私の作品は大体が500-2000ドル。出しても、売れないのでは?

それよりは国内での個展で定価で買っていただく方がいいのかなと。横須賀時代は版画売り上げの海外対国内の比は9対1ぐらいでした。それがここ最近は1対9に逆転。地域で少しずつファンを増やしていくことで十分な気がしています。

今、電話があり、明日も吉田の版画を見にお客様が見えることになりました。

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