『旦那シャ～ん、居りますか～い』

「おっ、その声は虫くん、連れ立ってお出ましとは、久しぶりだねぇ」

『すっかりご無沙汰でございました、で、今日は病気見舞いに参りました』　『うん、膀胱炎膀胱炎❣』『おしっこ出ちゃう～～～～～うっ！』

「これこれ、≪どっか行きたい虫≫くん、あんまり人をからかうもんじゃありませんよ」

「それはそうと、心配をかけたのなら、すまないねぇ」　「お陰で膀胱炎もワクチンの後の発熱・倦怠感もまあ治った感じかなぁ」

『そりゃようござんした』　『この夏はお顔も腫れていないようですし、結構なことですねぇ』

「うん、でもまだまだ油断はできないなぁ、見回り隊隊長の話だと、今年は毒毛虫が多いという話だからねぇ」　「昔からそういうものには気を付けていても当たってしまう方だから」

『そう言えば、旦那さん、お酒も控えているんですかい』

「別に控えているわけではないんだけど、熱や膀胱炎でゆっくり晩酌なんて気分じゃなかったしねぇ」　　「まあ、明日辺りから・・・・ぼちぼち飲むかなぁ」


『それじゃあ、元気になられたら、どっか行きましょうよ』　　『旦那の好きな、青い空、白い雲、白樺林を渡る風、揺れる高山植物・・・高原が・・・呼んでますぜ』

「おおっ、痛いとこ突くなぁ」　「うん、美ケ原か車山か・・・・絶対行くぞーーーー」