『だんなしゃん、賢治の童話じゃないんですから、ここはやはり王道の花か甘いものですよ』 『うん、女性はみんな花が好き好き薔薇の花』
「そうか、花ねえ」 「それなら、行く前に阿智のスーパーで買えるな、たしか、入り口の近くにいっぱい置いてあったぞ」
『だんなぁ、そっ、それは・・・・仏様用の・・・花ですぜ』
「えっ、そうなの?」
『これだから、奥さんに逃げ・・・おっと、口が滑った』『うん、言わぬが花の禁句禁句』
「いわぬがはな?、ここらじゃ見たこと無いなぁ、ここいらだと・・・今は、コスモスかヒャクニチソウかな」 「でも、よそ様の庭だから・・・勝手にとるわけにはいかないし・・・」 「道端ならぁ・・・・うーん・・・ススキとツユクサ!」 「あとは・・・・茗荷の花?」
『だんなぁ、あにさんも戻ってきたようですから、ここはよおく相談してみたらどうですかい』 『うちらもそろそろ夕食の支度をしますんで、じゃあ、これで』
『おっと、もう一つ、今回ばかりはそこいらで和菓子なんか買っていったらだめですぜ』
「えっ、なんでだめなの?」
『たまにはご自分で考えてくださいよ』 『うん、ヒントは会場のお店お店は何の店?』
「うーーーーーん、分からないなぁ・・・・何故だめ???」