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岡本流生清内路通信

自画自解 33 恋初めるころ 夏 その1

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自画自解 33 恋初めるころ 夏 その1

33.恋初めるころ (夏) A  シリーズ「初恋」より  2001年  12版 

この「恋初めるころ (夏)」には、AとBの二種類があります。この二種は色違いではなく、髪型が違うのです。 (B)はこの(A)に更につけ毛のような長い髪の版を摺り足したもので、水に濡れた黒髪が胸の辺りまで来ています。

ただ髪の長さを変えただけで、その印象は随分と変わります。(A)がモダンな少女の感じを見せるのに対して、(B)は大人び、、どこか昔風の女性の表情をしています。この髪型の違いによる顔の印象の違いは絵でも実際の人間でも変わりがないということですね。

この、髪型だけを変えた作品は、他にもあります。 ただ、この作品ほどその違いが際立ったものは無く、二種類を並べて見せても気づかない人がいたりもします。

私はどちらかと言うと、このショートヘアの方が好きなのですが、市場での人気はロングヘアにあります。オスロでの展覧会のポスターに採用されたのも(B)の長い黒髪の方でした。 外国人には、異国情緒がより強く感じられるからでしょう。

シリーズ「初恋」は、彫りにも摺りにも、高度な技術を必用とする作品群です。それだけに神経を摩り減らすような作業が続き、時には集中できなくなったり、すっかり消耗してしまうことも。 そんな私を励まし、勇気付け、支えてくれた一通の手紙があります。 ご本人の了解を得て私のホームページに紹介したものを、ここに転載いたします。
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