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岡本流生清内路通信

自画自解 42 砂の精

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自画自解 42 砂の精

42.砂の精   シリーズ「アジアの子供たち」より インド   2005年 17版 

砂漠の上を飛ぶ鶴を見たことがあります。もう随分昔のことなので、その鶴の名前は思い出せないのですが、ヒマラヤを越えて渡ってくるのだと聞きました。その時、一面の砂の世界の中の白が心に残りました。

もう一つ、気になる白があります。それは白磁の白です。そして、その白に映える藍色の染付け模様。この作品は、その白への拘りを頭の中で、少女の形を借りて再現したものです。これで、長年の宿題を一つ終える事ができました。

制作には、およそ三ヶ月かかりました。技法としては砂の表現に新しい工夫があります。一度の摺りで濃淡二色が出せるものです。

この少女には、インドのタール砂漠に点在する村々を取材中に出会いました。 実際に着ていた衣装は白ではなく、模様もこの絵とは違います。 この時の取材旅行では砂漠の中の土造りのゲストハウスに泊まりました。 その中庭で、夜、焚き火の傍で日本から持参した日本酒を飲みながら見上げた空には、満天の星。 そして、真っ赤な月がでていました。
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