快晴で日差しに溢れた一日でした。おかげでアトリエの室温は日中18度まで上がり気持ちよく仕事ができました。 今日描いたのは「嫁入り」の続き。 主に夜空の表現。 空駆ける狐の先導で嫁いりする娘は白馬に座り、狐の咥える松明から尾を引く狐火が点々と夜空に・・・・
民話チックな図柄です。
彫ることを考えずに夢中になって描いてきましたが、だんだんと作品の感じが見えてくると・・・・うーーーむ・・・これを彫るとなると・・・半年仕事か?と。堅い桜の版木に彫る線も・・・複雑で・・・繊細。 止めておこうかな?と弱気が・・・
東京の摺師、沼辺さんが私の新作の摺りに入って一週間。ここ三,四日電話が無いのは、仕事が順調な証拠。 何か問題があればすぐ電話が来るのでわかります。で、きょうも版木は届かず。 注文してから三週間以上になります。
今日の南信州新聞と信濃毎日に良い記事が。 南信州は私も良く知る銅版画家今村由男さんの寄稿。とても誠実な嘘のない文章で、読後に暖かい気持ちにもなれました。 版画協会時代からその作品は存じ上げていたのですが、その生い立ちの苦労も知り、余計に身近に思えるようになりました。
その今村さんの文章から一部転載させていただきます。
芸術と言う言葉は好きではない。芸術と言う金科玉条の便利な言葉に人は群れて本質をたやすくすり替える。そこにプライドや居場所を見つけなければならないので人は厄介だ。群れる事も出来ない絵描きは人生の荒波に翻弄され、頭を小突かれてでも生きて行かねばならない。安住はないのである。 ただ描くだけなのだ。・・・・
もう一か所転載。
・・・・インターローカルという言葉が有る(中略)・・・要は自分の足元を見詰め生きること、自分は何者であるのか、誰かの真似ではなく自分の置かれたところで経験し表現をする。それは他の誰でもない自分。それが通用するのだと。・・・
まったく同感ですね。 ひとはひと我は我。
もう一つの記事についてはあらためて投稿します。