投稿No113からですから、ずいぶん長い文章になりました。 ここまで書いてきたのは、吉川さんのブログの影響がそれだけ大きかったからです。 ただ、吉川さんの「現代アート」作品の質、彼の創作に対する真摯な態度は、私がここに書いてきた「現代アート批判」とは別の世界の話だと言う事を誤解を招かぬように書いておきます。
今年の事件です。 世界的に有名なオークションでのこと。 「落書きアート」とか「ストリートアート」とか「ゲリラアート」と呼ばれていたバンクシーの絵画作品「少女と風船」が1億5千万円で落札されました。
落札のその瞬間、大ぶりな額の中に仕掛けられていたシュレッダーが作品を裁断。 そのあとの落札した女性のコメントは、「このような美術史に残るような大きな事件を引き起こした作品の≪断片≫を持つことができて嬉しい」 「もちろん落札価格を支払う」 だったと記憶しています。
この作品「少女と風船」は今ではタイトルも「愛はごみ箱の中に」に変えられ、もし再度オークションに出されれば、倍の値は付くと言われています。
これは後日談。 バンクシーはロンドンの街の建物の壁や塀などにも多くの「作品」を描いています。その「作品」の多くはそれまでは市の担当課から「落書き」と判断され消されてきました。 今ではゲリラ的な彼の「落書き」を心待ちしている市民がたくさん!! 運よく自分の家の壁にでも描かれたら・・・それこそ・・・一財産!!
彼の作品、実は社会へのメッセージ性がとても高く秀逸でもあるのです・・・
さてさて・・・箸にも棒にもかからぬ≪ゴミ≫のような「現代アート」に対しては、だれかが・・・「王様は裸だ」と言わなくちゃ。 いや、皆でそう言いましょう。それでいいのです。