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岡本流生清内路通信

縁に助けられて

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縁に助けられて

2013年5月8日、教え子たちが出してくれた車二台に荷物を積み、5週間世話になった千葉の息子のマンションを出ました。 積み込んだ荷物は、版木と作品、版画の道具や絵の材料、それと千葉で買った中古の作業台。他にはわずかな衣類でほとんど着の身着のまま清内路の兄のもとに転がり込んだのでした。

「清内路定住促進住宅」1,2階各4室のアパートの6畳二間の住まいでした。荷物を置くと蒲団を敷くスペースしかない暮らしが始まりました。

持っていたお金は40万ほど。これは妹が「引っ越し費用にして」とくれた50万円の残り。前年度の収入にかかる税金を分割で支払うと何も残らない状況でした。

落ち着くと直ぐに仕事を探しました。60過ぎの私に見つかったのは学童保育の臨時指導員補助とキャンプ場の清掃係。このキャンプ場「ふるさと村自然園」で長野県での最初の個展をやったのでした。

その個展に見えてくださった多くの方とのご縁が、その後のいくつものご縁につながり、各地での個展開催の道をつけてくださったのでした。そのお陰があり、後援者、ファンの輪が広がり、今の「版画の制作で食べていける暮らし」に繋がったのです。縁は本当にありがたいものです。


今日は、その後援者のお一人、宮田村のFさんの葬儀でした。 ふるさと村自然園での個展から、かんてんパパでの個展、松本のデパートでの個展といつも親身になって応援してくださった方。誠実で物静かな絵画の愛好者でもありました。

いつだったか、個展でのご助力にお礼を申し上げたときに「先生の版画が好きだから汗を流しているだけ」 「気にすることはない」とおしゃったその言葉、忘れません。

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