同時進行中の三点すべての輪郭線に刀を入れ終わりました。今日からさらいの作業に入っています。さらいはいわば長距離走のようなもの、作業は何日も続き途中で苦しくなることもあります。

でも私は昔から長距離走向きの性格。短距離の５０メートル走や１００メートル走は人並みかそれ以下でしたが、苦しさに耐えるような長距離では人並み以上の結果が出せたのです。その性格が版画にも生かされているように思えます
。

また雪が舞い始めました。「雪は天から送られてくる手紙である」　中谷宇吉郎博士の言葉を思い出します。で、言葉。　言葉は心の鏡、これが私の思い。　荒んだ心からは荒んだ言葉しか出てきません。他人が覗くことのできないその人の心の奥を映し出します。


できるなら、私は聞いている人を幸せな気持ちにする≪ことば≫を話せる人になりたい。

ことばに関してもう一つ。

「今日は燃えるゴミの日だな」・・・もしかしたらその意味は・・・だから忘れずにごみを出しておけよ・・・かもしれません。　「雪かきをやらなくちゃいけないような降り方だな」・・・もしかしたらその意味は・・・だから雪をかいておけよ・・・かもしれません。　これは誰が誰に言うかで分かりますね。

ほんと冬は仕事がはかどるなぁ。去年の今頃も≪一版多色≫に集中していて、４０点近く作ったもんなぁ。明日も一日フル稼働！


最後に吉川さんのブログに見つけとて「どきっ」とした言葉を。　当たっている気がするので。

アーティストとは因果なもの　順境のときに名作が生まれるとは限らない

　　　　人生のどん底にいて　いやどん底にいたからこそ根源の叫びによって生まれでてくる名作もある