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岡本流生清内路通信

この興奮は、久しぶり

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この興奮は、久しぶり

現在制作中の版画「ヤンゴンの母娘」の主版(人物の輪郭線の版)も仕上げの段階に入りました。
版の上で、母と娘の表情に≪命≫が宿っていくのが感じられます。この興奮は、久しぶり。こちらに来て以来初めてかも。 

横須賀の時代、「シリーズ初恋」に取り組んでいるときは、このような興奮状態の中で、版上に命を得つつある少女に、よく話しかけたものでした。(ここ最近は、話し相手は虫たちぐらい)


話を変えて、作品を売ることの話を。

身内(父や母や叔父、叔母、義理の母、従妹など)を除けば、初めて作品が売れたのは24か25歳の頃でした。 24歳から26歳までの3年間で19作品作ったUkiyoe Today (発表時は日本名の今様)を上野都美術館で見たドイツ人の外交官が何枚か買ってくれたのです。その後もこのシリーズが外国の方を中心に売れました。

31歳で頒布ようの版画集を出版。これはあまり売れなかったのですが、32歳の時の作品「南島祭図」はよく売れました。 色違い4種の合計でこれまで500枚以上を売っています。

このように比較的若い時から、作品を売ってきたので、版画を売ることには何の抵抗もありません。と言うか、売るうらないを考える時間を持つことも無く今に至っているわけです。

版画がもともと多くの人に持ってもらうための≪複数芸術≫ ≪出版物≫と言う事も有るでしょう。これは一点オリジナルの分野の作家とは、販売についてを考える環境が大きく違うと言え、悩む理由がないのです。

もう一つ、私の師、吉田遠志は、それこそ数千枚のエディションで国内外に作品を売る人気作家でしたから、≪作家が作品を売るのは当たり前≫の意識でした。そして、私の取引画廊の多くも先生の紹介だったのです。


続く
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