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岡本流生清内路通信

自画自解 35 狐月夜 その1

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自画自解 35 狐月夜 その1

35.狐月夜 (1)     シリーズ「白狐」より  1985年  13版

 (1)と(2)で対の作品。白狐シリーズでも人気のある作品で、今でも時々注文を頂くことがあるのですが、今年のアトリエ公開の時に最後の1セットが売れ、今は絶版。

対で飾っていただくのが作家としての希望なのですが、実際は背景に月のある(1)の方が少し多く売れました。(1と2では最終的に摺り上がった枚数が異なる)

この作品が出来たころは、まだバブルの時代。 私の版画もよく売れました。 私は、毎月のように、版画を納めたケースを提げ、東京の取引画廊を回ったものです。また多くの海外の画廊にも作品を送り出しました。それら十以上もあった取引画廊も、バブル崩壊後に店を閉めたり、規模小さくしたりで、今は横浜の老舗の画廊とのお付き合いがあるだけになってしまいました。

この「狐月夜」 についてのエピソードを。 いつものように作品を持ち、画廊回りをしていた時の話です。 ホテルニューオータニだったか、ホテルオークラだったか、兎に角ホテルの中のアーケードに店舗を構えていた画廊。 そこのご主人が「狐月夜がセットで売れたぞ、買ったのはなんとマジックジョンソンだ!」と。 私はその有名な、プロバスケットボール選手のことを知らず、奇術師か何かかと思ったのでした。

また、ロンドンの画廊からも、だれか有名な人がこの作品を買ったとの手紙を頂いたのですが、その人が誰だったか?手元に資料も無く、思い出すことも出来ないのはちょっと残念。 当時はインターネットなど無いので、外国とのやり取りも手紙が主、本当に急ぎの時は国際電話で話したものでした。
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